作詩者の言葉 龍野咲人
天の一方からの呼び声にふと気づく。敏感な子どもたちはその呼び声に目覚めます。あゝ、鷲が峰が呼んだのかと思って目をあげると、空は一面に美しいあけぼのなのです。そんな子どものあけぼのと、豊かな自然の中で元気に勉強する子どもたちの喜びと気力を一連で歌いました。
第二連は、古い中山道の歴史と新しい歴史が始まろうとする和田峠から歌い出しました。古い中山道の文化は和田峠を通りましたが、新しい文化を作る精神が、今、こゝから始まろうとしているのです。こゝは、大昔から、ざくろ石や黒耀石を産出する文化の発祥地でもありました。子どもたちは、そういう村に育つ幸福を、さらに世界の平和へまで花咲かせようとの理想に燃えたつのです。
作曲者の言葉 小山清茂
龍野さんの詩にはひんがある。そして、いつもさわやかな感動にあふれている。夢みてやまぬ青春の心が私は好きだ。
今、はつらつとした校歌が、澄みきった和田の空に響きわたる。この山や川とともに、この学校を、この校歌を誇りとする心が、やがて郷土を愛する心となるであろう。 日本の屋根である信州の、そのまた屋根に立つ和田小学校に立派な校歌が生まれた。おめでとう。